ご挨拶が大変おそくなりましたが、今年も渡邉研究室ならびに福岡女子大学をよろしくお願いいたします。
さっそくですが、このたび拙稿「福岡県女子専門学校卒業者の帝国大学入学について」を福岡女子大学国際文理学部紀要『文芸と思想』82号に発表いたしましたので、お知らせいたします。
突然ですが
「1」←この数字は何を意味するでしょうか???
「ワンダホー?」☝
違います。
「もう1頂?」☝
いえいえ、これまた違います。
ソフトバンクホークスの話ではありません。
ここでいう「1」の意味は、戦前女子高等教育の進学率です。
戦前期を通じて女子高等教育の進学率は、同年齢人口のわずか「1」%程度であったと言われています(佐々木啓子『戦前期女子高等教育の量的拡大過程』東京大学出版会、2002年など)。
進学率が「1」%程度ですから、大学進学は言わずもがな、当時女子高等教育機関の代表であった女子高等師範学校・女子専門学校に進学することすら極めて稀であったことがわかります。
そんな時代に、福岡県女子専門学校(福岡女子大学の前身)から東北帝国大学・九州帝国大学に進学した女性が、なんと9名もいたことが判明しました!
しかも9名のうちの7名が学士号を取得しています。
これは女性史・女子高等教育史からみると、注目すべき事実だろうと思います。
そのほかにも、調査の過程でいくつもの新知見が得られました。
調査の際、ご教示いただいた方々、お世話になった方々に、この場をかりましてお礼もうしあげます。